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ネギとゼロのクロス 7
翌日僕らが目覚めるとまずシエスタさんが運んできてくれた朝食を食べ、これからのことについての相談会をした。
「それでネギ、これからどうすんのよ。何か帰る方法とかないの?」
「はい、今のところこれと言って何も・・・」
「じゃあ、うちらずっとこっちの世界で暮らさんといかんの?」
「お嬢様・・・」
木乃香の言葉にアスナも刹那も隠そうとはしているものの不安が少なからず顔に現れていた。
「だ、大丈夫ですよ!だって来る事かできたんですからきっと帰る事だってできるはずです!!」
「ネギ君・・・」
ネギの言葉に三人とも少し気が楽になったようだ。
「・・・さて!しばらくここに住むわけですから気分転換のためにも学院内を知るためにも学院内を散歩しませんか?」
「そうね、そうしましょう!」
「うん、うちもそれでええよ」
「はい、そうしましょう」ネギの提案に三人とも賛成した。どうやらみんな気分転換をしたいという気持ちは同じだったようだ。外を散歩し始めてしばらくすると広場のような所にでた。そこには何か人だかりができていた。
「何かあったんでしょうか?」
「さぁ、とりあえず行ってみましょ」
「そうですね」
人だかりに近づき中の方が見える位置まで来るとなにやら少年がメイド服を着た少女を叱りつけているところだった。
「すみません!すみません!」
「すみませんですむと思っているのかい?君がしたことで僕はとんだ辱めを受けたんだよ?」
「すみません!どうかお許しを!」
少年の言葉にメイドは必死に誤り続けるばかりだった。
「ねぇ、ネギ。あのメイドってシエスタじゃない?」
「そのようですね。しかしこれは一体・・・あの、すみません」
ネギは近くにいた生徒に話を聞こうとした。
「ん?あぁ、昨日ルイズに召喚された平民か」
「えぇと、すみませんが、これは一体何があったんですか?」
「あぁ、ギーシュが彼女達からもらったたくさん手紙を捨てたんだか、それをあのメイドが拾ってギーシュに渡したんだよ。ちょうどその彼女の一人と話をしているときに」
「え?・・・でもそれって・・・」
「あぁ、まぁ何股もかけていたギーシュの自業自得な訳だけど・・・あいつ、あれでかなりプライド高いからな」
何股もかけていたそのギーシュという少年がシエスタの持ってきた手紙でそれがバレて振られ、シエスタに逆恨みをしていると言うところだろう。「ね、ネギ君!」
木乃香の声にネギか二人の方を見るとギーシュが薔薇を手に持ち、シエスタに向けていた。