ヒグラシのなく頃に(消滅編)(クリスタルパロディンさん作) - 179 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

サイトトップ >> ヒグラシのなく頃に(消滅編)(クリスタルパロディンさん作) >> 179

179

ヒグラシのなく頃に(消滅編其の百九十四)

俺たちは2人がいる裏へと回った、そこにはレナと魅音が言ったとおり巫女さん姿の梨花ちゃんと沙都子がいた、圧倒される光景だった・・梨花ちゃんは汗だくになりながら重たい杵を持ち、
それを必死に揺らしていた、その顔はいつもの幼い感じの笑ってる梨花ちゃんじゃなく、何か自分を追い込んでるような・・必死な形相だった
「梨花・・」
沙都子はそんな梨花ちゃんの姿をただ黙って見ていた、俺たちは黙って沙都子の横に座る。
右へ左へゆっくりと少しずつ杵を動かす、何回かそれが続いた後つついたり動かしたりしている、
「これが・・儀式の練習か・・・」
ぼそっとつぶやいた言葉も大きく聞こえるほどに・・そこは静寂に包まれていた
梨花ちゃんは何も言わずただ・・黙々と杵を振りつづける
(パシャ!)
沈黙を破ったのはカメラのシャッター音
「ふふふ、今年もやってるのね・・」
鷹野さんと富竹さんだった
「いやぁ、君たちがこっちに行くのが見えたんで、ついていったら面白いものが見えて・・つい・・」
富竹さんは場の空気が自分の今した行動と合わないと感じたのか、すぐにカメラをしまいバツの悪そうな顔をして見せた、それとは対照的に鷹野さんはいつもどおり不敵な笑顔で笑っていた
「ふふふ、明日は綿流しですもの・・練習は念入りにやらなきゃねぇ」
「去年は大変だったものな・・汗だくになって」
富竹さんが続ける
「練習中です・・邪魔になるから早く出て行ってもらえないですか?」
唐突に不機嫌な声・・梨花ちゃんだった
「梨花・・ちょっと言いすぎですわ・・」
沙都子がおそるおそる、言葉を添える

ランキング

検索

投稿・ユーザ登録

プライバシーポリシ - 利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス