ヒグラシのなく頃に(消滅編)(クリスタルパロディンさん作) - 133 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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ヒグラシのなく頃に(消滅編其の百四十九)

「ノアサ・・お前・・また・・どっかの本で・・余計なこと覚えたろ?」
「ミナ?卑猥ってなんなの?」
「無視か!ってか無視すんな!」
「ええっ・・てか私にふっちゃう・・それ?」
「うん、人目のつかないところでやるってのは卑猥な事だってぼく聞いた事があるよ?」
「ユユパス!」
「いやっ!されても困る!」
「無視すんなって!言ったでしょう?」
「いやいや、無視結構・・おおいに結構・・こんな公衆の面前で卑猥の説明やらされるよりましだ!」
「ええっと・・そんなに・・恥ずかしいことなんだ・・」
「ノアサ・・あんた一体何読んでんの?」
「なんかね難しい漢字が一杯書いてあったからね・・わかりずらかったけど・・えっと・・
夜中の・・何とか・・果実?って言う本・・女の人がね・・表紙なの・・」

「ノアサ・・その本すぐ捨てなさい・・」
ばっさりと言い放つ
「いやっ、その本俺が捨てるから・・」
「ユユ!」
「嘘だって!嘘!痛い!痛い!」
三人はそう言って笑いあってた・・すぐ黒服の人たちが来てしぶしぶ解散させられていたけど・・・その光景はいつも私たちが見ている光景と全く同じ・・・
教室で他愛もないおしゃべりをして、千絵先生に怒られる光景と変わらないことに驚いた・・
「この子達は・・こんな状況を楽しんでるの?家族も友達にも二度と会えないのかも知れないのに・・」
「それが、この三人のすごいところなのですよ・・」
羽入は何か遠い目をした感じでそんな事を言う、
「梨花・・たとえサイコロの目がずっと1しか出なくても・・その1の世界を精一杯楽しんでる人間もいるのです・・この三人のように・・」
私にとってそれは今まで考えたことがないこと・・
「1の世界でも・・精一杯生きる・・」
やがてその笑い声は遠くのものとなり・・暗闇に覆われた・・・

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