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作者:SS投稿作品用
ヒグラシのなく頃に(消滅編其の百八十五)
ガクリと座り込む・・ノアサ
「ごめんね、ごめんね、ごめんね、ごめんね、ごめんね、」
壊れたレコードみたいに繰り返す・・それが・・とても痛々しくて・・
そして・・振り返る・・・笑顔に満ちた顔だった・・
「ありがと・・もう・・お腹いっぱぁい・・幸せなんだね・・僕・・でも・・もう・・優しい言葉はね・・いいよ」
それが・・ノアサが・・最後に残した言葉・・・
いきなり隣の木の看板が燃え始めた・・それを見て何かを言ったのかもしれない・・でもわからなかった・・偶然かわからないがすぐに雨が降り始め・・火が消える・・・・・・そこにノアサはもう・・いなかった
「ノアサぁぁぁ、あっああぁぁぁあうぁぁぁあぁ!」
「ノアサがぁ!ノアサが行っちゃたぁぁぁぁ!」
二人で泣いた・・・思いっきり雨の中で・・もう・・雨なのか・・汗なのか鼻水なのかすら・・もうわからない・・行ってしまった・・もう・・二度と会えない・・・二人は・・
泣いた・・こんなに・・こんなに切ないんだ!残された者は・・・私は・・私は・・・・