ゼロと双剣の使い魔(クルシスさん作) - 48 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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ゼロと双剣の使い魔 49

それからしばらく歩くと、一行は開けた場所に出た。
森の空き地といった風情である。
およそ魔法学院の中庭ぐらいの広さだ。
その真ん中に廃屋があった。
五人は小屋の中からは見えないように、森の茂みに身を隠したまま廃屋を見つめた。
「私の聞いた情報だと、あの中にいるという話です」
しかし、その廃屋には人が住んでいるような気配は全くない。
「本当にあの中にいるの?」
「さあ、ですが情報では確かにここのはずなんです」
「じゃあ、何かの罠かしら?」
「そうかもしれない」
どのように動くかロイド達は話し合いはじめた。
しかし、それはロイドが偵察役として先に近づいて調べるということで早々に決まった。
ロイドは背を低くし素早い動きで小屋のそばまで近づいた。
窓に近づきそっと中を覗き込む。
そこには誰もおらず、ほこりが積ったままで人が使っているような気配が全くしなかった。
ロイドは一通り見て安全だと思いみんなに合図した。
隠れていた全員が、おそるおそる近寄ってきた。
「誰もいないぞ?」
それを聞き、タバサがドアに向けて杖を振った。
「・・・罠はないみたい」
そう呟いてドアをあけ中に入っていく。
それにキュルケ、ロイド、と続く。
ルイズは外で見張りをすると言って残り、アマンダは周りの偵察と言い森の中に消えた。
小屋に入ったロイド達はフーケの手がかりがないか調べ始めた。
(埃がたまってる。所々に足跡が残ってるのはフーケので間違いないか?)
足元にたまった埃の中に所々にタバサのでもキュルケのでもない最近できたであろう足跡が残っていた。
「破壊の杖」
その声にロイドとキュルケはタバサのほうを向く。
タバサは筒状のものを両手で抱えていた。
そしてそれを持ち上げるとロイド達に見せる。
「・・・なんか、あっけないわね」
「それが破壊の杖なのか?」
「そうよ、あたしこれ見たことあるもん」
キュルケは頷く。
「へー、これがねぇ」
(でもなんでここに破壊の杖があって、フーケがいないんだ?捨てて行ったんだとしたらわざわざ隠す必要ないだろうし)
「きゃあああああ!!!」
その時、外で見張りをしていたルイズの悲鳴が聞こえた。
『!?』
「ルイズ!?」

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