ヒグラシのなく頃に(消滅編)(クリスタルパロディンさん作) - 162 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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ヒグラシのなく頃に(消滅編其の百七十八)

逃げる!それだけに意識を集中しろ!ここから出口まで20分ちょい、幸い少し蓄えもある、町まで出てタクシーに乗ればすべて、すべて、楽しかった思い出のままに終わる、
嬉しかった思い出のままに終る、もう・・嫌なんだ、宝石のような思い出が、忌まわしい思い出に変わるのが、思い出が全部嘘になるのが!
走る走る・・とにかく走る、守るんだ!守るんだ!
「お前の思いどおりになると思うなよ!今度こそ逃げ切ってやる!死なせない誰も!お前になんか!お前になんかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
月は冷え冷えするほど白い・・・・俺はそれに向かって吼えた力の限り、涙や鼻水が出るのなんて気にするか!戦うんだ!もう、甘えない、1人でやれる!1人で戦える!
1人は慣れてる!だから!だから!
やがて・・・(ようこそ雛見沢村)という古ぼけた文字が浮き出ていた木の板が見える、そこの片隅に、ホンの片隅に小さな影が見えたそして俺はその影をよく知っている。
「り・・・かちゃん?」
その声に反応してすくっと立ち上がる
そして月明かりの下に出てきたのは確かに古手梨花、その人だった
「こんばんは野木麻人・・いえっ、ノアサ・・・」
その声はやけに大人びていて顔はいつも僕が見ている古手梨花ではなかった・・

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