ゼロと双剣の使い魔(クルシスさん作) - 58 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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ゼロと双剣の使い魔 59

「はぁ・・・」
ロイドはため息をつく。
「すまんのう、わからんことばかりで。ただ、これだけは言っておく。ワシはお主の味方じゃ」
オスマンはそういうとにっこりと笑った。
「お主がどういう理屈でこっちの世界に来たのかこちらも調べてみるつもりじゃ。だからお主が元の世界に帰るその時まで、お主のその力でミス・ヴァリエールの力になってやってくれ」
「・・・ああ、わかった」
それを聞くとオスマンは満足そうにうなずく。
「ああ、しかし・・・」
「しかし、なんだ?」
「なにもわからなくても恨まんでくれよ。こちらとしても前例の・・・いや、前のはさすがに例外じゃろう。前にも聞いたが、本当にお主の世界で迎えに来れるような技術はないのかの?」
「・・・たぶんだけど、俺の知る限りじゃないと思う」
「ふむ、そうか。なあに、こっちの世界も住めば都じゃ。嫁さんだって探してやる」
「・・・いや、俺は何があっても帰らないといけないんだ」
ロイドの表情が先ほどと打って変わって厳しいものとなった。
「待ってるやつがいる。そいつと・・・約束したんだ」


『ねえ、ロイド?この旅が終わって世界が一つに戻ったら、ロイドはどうするつもりなの?』
『俺・・・エクスフィアを回収しようと思ってるんだ。それがエクスフィアの力を借りて闘ってきた俺にできるこいつらへの感謝の気持ちだから』
『私も・・・一緒に行っていい?今までもそうだったみたいに、これからも・・・ずっと、ロイドの横を一緒に歩けたらいいなって思ってるんだ・・・駄目?』
『・・・駄目なわけないだろ。一緒に行こう。これからもずっと、生まれ変わった世界を一緒に冒険しよう』


月明かりの下で交わしたコレットとの約束。
繋いだ手がかすかに震えていたのを今でも覚えている。
一緒に行こうといった時のコレットのまるで星のように、月のように輝いた表情が今でも頭の中に浮かんでくる。
(約束したんだ。生まれ変わった世界を一緒に冒険しようって)
「・・・だから、何が何でも帰らないといけないんだ」
「約束・・・か。わかった、こちらも最善を尽くそう。悪かったのう、お主の気も知らずに」
「いや、いいんだ」
そういい、ロイドは苦笑を見せ部屋を出ていった。

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