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ヒグラシのなく頃に(消滅編其の百九十ニ)
あたり前の毎日があたり前のように過ぎていく・・そんな毎日を過ごして・・何も変わらない・・楽しい毎日を・・永遠に続けばいい・・かけがえのない仲間との時間・・・
やってきた・・はずの・・幸せな・・時間・・ずっと待ってた・・
そう・・もう悲しんでる場合じゃない・・行かなきゃ・・未来へ・・・
楽しまなきゃ・・今を・・
私を殺す人間は・・もう・・いない・・それは羽入もわかってる・・
でも・・あの子は・・どこにもいない・・
考えちゃだめ・・やっと、やっと、百年も待ちつづけたんだ・・
私を・・いっそ殺しに来て・・
何を考えてる?またあの時間を生きるの?いつ終わるのかもしれない惨劇の世界に行くの?
考えるな・・考えちゃダメだ・・涙が・・止まらなくなる・・
忘れなきゃ・・あの子はもともとこの世界にいなかった子・・私がこの似たような世界に迷いこんだ・・みんな幸せな世界・・沙都子もレナも・・魅音も・・圭一も・・
みんな・・幸せ・・なんだよね・・なのに・・なんで・・なんで・・
あの子の名も・・感触も・・温かさも・・優しさも・・苦しさも・・悲しみも・・全部・・感じてしまった・・知らなければよかった・・会わなきゃよかった・・
あなたは・・なぜ・・唐突に・・この世界に来たの?
なぜ・・この雛見沢村に来たの?
わからない・・ただの偶然?
何・・わからない・・この感情がわからない・・置き去りに・・されてしまった・・私は・・
あなたさえ・・現れなければ・・私は幸せにこの世界を生きることができた・・
あなたさえ・・ノアサ・・あなたさえ・・・・違う・・
私は・・私は・・あなたが・・