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作者:SS投稿作品用
ヒグラシのなく頃に(消滅編其の百八十)
「ミナ・・・・」
くそっ!そうじゃないだろう?最低最悪な奴になれ!ここから追い出すんだ!
「そっそれ・・以上・・ふっれ・・ると・・」
くそ!男だろ!はっきり言え!
「おれはぁ・・」
「こんな風に・・手の甲を何回もなぜる・・しばらくすると暖かくなっていくわ・・・」
その言葉!・・・何で?何で・・・梨花ちゃんが・・知ってるの?
その言葉は・・・
(こうね・・ゆっくりなぜるの・・ほら暖かくなってきたでしょう?冬は皆でこれをするの・・ノアサも覚えてね・・この暖かさを他にも分けてあげられるように・・)
「あっ、ああ・・・・・・」
「そう・・皆に分けてあげるの・・・この暖かさ・・を・」
「うあああああああああああああああああああああ!」
僕は・・・僕が与えたのは・・・暖かさじゃない・・・悲鳴を上げるほど・・・・
苦痛に顔を歪ませる程の・・・炎・・・
「あなたも・・私と同じ・・」
(あの、僕、女の子に手を触れられるなんて慣れてないから・・・)
(じゃ、今から慣れましょ?ねっ、)
「どうにもならないかも知れない運命の迷宮をさまよう・・・儚い人」