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作者:SS投稿作品用
ヒグラシのなく頃に(消滅編其の百六十八)
「だが・・まだだ・・面白みが足らない・・少しの間、ほんの少しの間・・ノアサ・・
お前に体を返してやる・・」
ノアサはそのまま・・ゆっくりとそこを歩き出した・・目はうつろに・・
(グシャ・・ブシュ)
下にある死体を踏みつけなっがら・・ノアサは歩き出した・・
「今・・行く・・今・・行くから・・」
ノアサは手をかざす・・鉄製の扉は簡単に溶けた・・
そこを通過する・・
「待ってて・・今・・助けに・・」
それはまるでどこかの映画で見たゾンビみたいに・・うつろで・・・
(バタ!)
遠くで声がする・・
「これは・・生きてるのか?」
「信じられん・・眠ってるだけだ・・あんなに血を流したのに・・」
「こいつは化けもんだな・・じゃあここにいつまでも放っといても仕方ない・・」
「グレイテス様の指令を無視するのか?」
「いや、こいつの本来の目的に戻ってもらうだけさ・・娯楽道具としてのな・・」
「そうか・・あの子・・もう使い道がなかったな・・」
「ショウの一環としては・・面白いと思うけどな・・」
その声が段々と遠くに聞こえてくる・・ダメだ・・眠い・・