ヒグラシのなく頃に(消滅編)(クリスタルパロディンさん作) - 38 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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ヒグラシのなく頃に(消滅編其の五十三)

そして・・つかつかとスーツを着た男が僕に向かって歩いてくる・・なんで?
「いやぁ、助かるよ!今日から働いてくれるそうじゃないか!ウェイトレスとして!」
「はぁ!」
「アサ公よかったなぁ!女の子に囲まれての職場!よっ!男の夢!」
なぜか・・宗さんは満面の笑み・・
「ちょっと待って!僕はやるなんて!言ってませんよ!」
すると男はにやりと笑って・・耳元で小さな声
「報酬はここにあるお酒で・・どうだい?」
(ゴクン・・・)無意識に喉が鳴る・・最近そういえば飲んでない・・ワイン・・シャンパン・・日本酒・・焼酎・・芋焼酎もいいが・・やっぱり・・ビール・・特に黒麦・・苦いといって遠ざけるものがいるが言ってしまえば・・そいつらは酒の味など何もわかっていない・・あの苦さ!渋さがあってこその!ビールだ!大体昔からビールは労働者の働いた後の体にジーンと来るように出来ているんだ苦いのが王道!ワイン一つにとって見てもそうだ!甘ったるいのが最近横行しすぎてる!赤ワインなんてまさにそう!ブドウジュースにアルコールが入ったのとかわりゃしねぇ!勘違いしすぎだ!
「あの、アサト君・・」
はっ!しまったつい!でも・・これはもしかして・・チャンス!
「やらせて・・いただきます・・ぜひ・・」
もはや・・催眠状態にかけられてるのと一緒だな・・・でもダメだ酒の誘惑に負けない男は男じゃねぇ・・
「わかった!少ないけど少しお給料も出るからね!」
なんか話がとんとん拍子にいきすぎだと思った・・もしかして・・宗さんこれを見越して?
いやっ、宗さんは相変わらず爆笑してるし・・違うな。
「じゃあこれを食べたらさっそく働いてもらおうか!」
(パンパン!)さっきのウェイトレスたちを呼ぶ、ハンバーグセットと黄金飲料!まさにそう呼ぶにふさわしい水滴がほとばしるビール・・真っ直ぐ手を伸ばす・・
(んぐっ!んぐっ!ぷはー)すばらしい・・
「スゴーい、ホントに一気に飲み干しちゃった!」
周りが騒いでる・・こうなりゃどんと来い・・・何でも・・

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