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作者:SS投稿作品用
特捜戦隊デカレンジャーSPIRIT(#033)
「終わったぞ。」
一也は美奈子に声をかけた。
「そう、ご苦労様。」怪しく微笑む美奈子。
美波は、痛みに耐えながら一歩一歩進んでいた。すると、どこからか甘い香りがしてきた。ふと見ると、木があり、見たこともない実がなっている。
「何…これ…楽になった気分。」
だが、美波は知らずにいた。美奈子が罠をしかけていたことを。
「死ねーっ近藤美波!」
美波は何者かに襲われる。振り向くと、なんとデカベースで待機している筈の麗香の姿だった。拓也、優、ドギー、スワンも現れる。
「えっ、どうして…みんな…。」
困惑する美波。
「ふふっ、コイツら全部メカ人間よ。どうやら、ブラックシードの効能が効いたようね。」
一方デカベースでは、麗香たちが美波のことを心配そうに待っていた。
「全く、アイツったら、直情怪行なんだから!」
優も口を開いた。
「全く、親が親なら子も子だぜ。」
拓也が言う。
「しょうがないよ。美波の正義感は親譲りだもの。」
「美波が飛び出してからまる二日よ。大丈夫かしら。」
スワンも心配そうに喋った。
「アイツ、美奈子に捕まっていなければいいが。」
ドギーも言った。