仮面ライダー電王〜千の偽り、万の嘘、たった一人の君の幻〜(風太郎さん作) - 13 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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仮面ライダー電王〜千の偽り、万の嘘、たった一人の君の幻〜16


「これは没収」

そう言って、ウラタロスは彩の目の前からカゴを取り上げる。
「ちょっ、何すんのよ!!」彩はそれを取り返そうと身を乗り出して追う。
「今は休憩時間でしょ」
ウラタロスは彩の目の前に何か差し出して制止させた。
「…ココア?」

「おじいさんからのお願いでね。彩ちゃんをしっかり休憩させてくれって」
ウラタロスはテキパキとリボンのカゴを自分の背後に置き、彩の手をとるとココアを手渡した。
「じいちゃんが!?」
「そ。おじいさんも心配なんでしょ。事故からそう日も経ってないし、普通なら寝てなきゃいけないって言ってたよ」
それを聞くと、彩は口を真一文字に結んでウラタロスを睨んだ。
「私はこの通り傷も全部治ったの!!心配しなくても平気なの!!仕事させてよ!!」
ココアの入ったカップを床に置くとリボンのカゴを取り返そうと身を乗り出してウラタロスの背後に手を伸ばす。
ウラタロスはその手を強引に掴みあげると悪戯っぽく笑って見せた。
「言ったでしょ。今は彩ちゃんに仕事させないのが僕の仕事。」
彩はしばらくウラタロスを睨み付けていたが観念したように元の位置に腰を下ろした。
「…分かった。」
彩は少しムスッとした表情になると床に置いたココアを手に取り一口飲んだ。


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