仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜(あいじさん作) - 8 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜

変身?

「猛がこの辺にきたのって最近?」
「コラ!年上の人にそんな口の聞き方しちゃダメだよ」
特に物怖じしないあすかの態度に立花が諫める。だが、あすかはその言葉を軽く流し猛を見た。
「そうだね…一週間くらい前かな」
「一週間前…」
あすかが腕を組んで考えこむ。
「なんかあったけ?」
立花は頭を捻るがあすかには心当たりがあったらしくコーヒーを一口飲み、話し始めた。
「ボクの常連さんなんだけど…一週間前から見かけないだよね…いやホームレスさんなんだけど…ちょっと心配で…変な噂もあるし…」
「変な噂?」
「都市伝説臭いけどね。緑色の仮面をかぶった化け物の話なんだけど」
猛の目に深い動揺が波紋のように広がった。しかし猛はその湧き上がる感情を必死に抑え、平静を保とうとした。
「どうしたの?」
あすかが猛の顔を覗きこむ。
「なんでも…ないよ。コーヒー、ごちそうさま」
猛がカップを置き立ち上がる。そして立花に軽く会釈すると店を出ていった。
「不思議な人だねぇ…なんか追い詰められてるみたい」
「常連になってくれるといいね」
あすかが微笑んだ。

街からの光が眩しい。
しかし夜の闇はその眩しさを凌駕し、辺りを暗黒の色に染め上げていた。本郷猛は微かな光を浴びて闇の中を進んだ。
「キヒ…ヒヒヒ」
闇の淵からいやらしい下卑な笑い声がこだまする。
「出てこい。ショッカーの改造人間だろう」
あの笑い声が高くなりさらに広がる。暗い闇から赤いプロテクト・ギアに身を包んだスコーピオンが現れた。
「本郷猛…嬉しいぜぇ…わざわざてめぇから殺されにきてくれるとはなぁ」
「お前が受けた指令は俺の抹殺だろう。何故無関係の人間を襲った!?」
「キヒヒヒ…意味なんかねぇよ、たーだーのストレス解消さ、いいじゃねぇかホームレスや糞ガキの一匹や二匹」
猛の顔に怒りが走る。スコーピオンはそれを嘲るように笑い続けた。

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