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ヒグラシのなく頃に(消滅編其の八十一)
(ガラガラ)最初こそ開くのに時間がかかったが、要領を掴んでしまえば楽なもんだった、
「ふぅー」
カバンを降ろしゆっくりと畳に寝転ぶ・・今日はいい日だ・・外はまだ明るい、電気をつける必要もない・・・そうだ・・こんな日は・・
そう思ってさっき景品にもらったトランプを取り出す
そして、奥の方にあった大きなカバンを引き寄せ・・ポッケをあける・・そこにあったのは・・色あせて傷だらけにしわだらけだが魅音さんからもらったのと同じトランプ、そしてペンダントを取り出し、それぞれをテーブルの上に置く、そして僕は少し幼い声を出すあの頃のように・・
「ユユ、ミナただいま、ええと、久しぶりかな?今日はいいことががあったからその報告、あっ、その前にユユこれ見て!」
そう言ってトランプの前に僕は今日もらった新品のトランプを見せる
「たしかユユのトランプにはハートの2とスペードのキングが足らなかったよね?」
そう言って新品のトランプの中からそのトランプを二枚引き取り古い束の中に入れる
「これで完璧!ブラックジャックにインディアンポーカー、何でもできるよ!」
答えるものはいない、はたから見たら僕はただのバカなんだろう・・
今度はペンダントに向かって話しだす
「今日、ミナがここ出身だって聞いたんだよぉ、雛見沢村・・、ミナ自分のこと話してくれないからさぁ、」
なんとなく、ミナが笑ってるような気がした・・だから
「あっ、笑ってるでしょう?ふくれてなんかないんだから!あっユユも爆笑すんなよぉ」
いないって、わかってる、でも・・