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作者:SS投稿作品用
涼宮ハルヒの進級25(SOS団とは別のお話)
そんなこんなで一ヵ月。そろそろ学校に慣れてきたのはいいのだが、今だにメンバーは一人も集まっていない。なぜそんな事態に陥っているかというと、どうしていいか分からずまだ何も行動を起こしていないからである。そんな俺に気付いたのか、自転車で帰路に着きながら意見を出し合っている。 「最初みたいに掲示板に貼りつけるとか」 「そしたら、最初の時点で集まってるだろうが」 意見を出してくれるのはいいが、どれも役にたたなそうなのばっかりだ。ついに、原点まで戻ってきてしまう始末だ。 「お前の意見は役にたたなそうなんだよ」 「やってみなくちゃ分からないだろ?」 「いや、分かる」 「じゃあお前ならどうすんだよ」 石塚が、違法駐車してある車を避けながら言う。 「最終手段だ」 石塚の返答を期待したが、無言なのでまた喋りだす。「入部してないの奴等に無理矢理ギターを弾かせる。おまけにボーカルもやらせる」 「ヒドイなそれ。彼等だって無意味に入部しないわけじゃないさ」 「意味などあるか。ただ楽したいだけだろ」