ヒグラシのなく頃に(消滅編)(クリスタルパロディンさん作) - 131 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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ヒグラシのなく頃に(消滅編其の百四十六)

「えっ、いやあの・・」
夫の声が急に弱々しくなる・・
「その眼鏡見せてもらってもよろしいですかな?Mr加藤?」
黒服の男がずん!っと近づいてくる
夫は勘弁したようにうなだれ、おとなしく眼鏡を渡す妻も観念したようだ
「どうですか?」
さっきの事務的な声見るとさっき手首を握ってた男みたいだ
「望遠になってる・・これでカードゲームをしている相手の手札は丸見えってわけだ・・しかしよく気づいたな・・」
「スロットに座っているからって・・カードゲームのイカサマをしてないって証拠になりません・・・位置変えしたほうがいいですよ。」
「考えておこう・・」
「実行犯は?」
「今捕らえた、尋問を開始する、息子みたいだな・・」
「そうですか・・」
「そしたらまた見つけ次第・・・」
そう言って去ろうとする
「ふふっ、しかし、ベンさん今日はよく喋りますねぇ・・」
ピクッとその男が止まる
「どういう・・」
「最初からずっと・・ベンさんは必要最低限のことしか言いません、基本的に子供大嫌いな人ですから・・私たちから早く離れたいってのが、本音みたいですよ・・ふふっ」
「それは・・」
「それに今日はやけに強く握ってました・・ベンさんはいつから私を触れるようになったんですかぁ?いつもは糞と一緒に寝てるようなガキに触れたくないって言ってるくせに・・」
さっきのとぼけた口調・・でも、何か妙な説得力を感じる・・
「ソッそんな日も・・」
「ないです、アナタダレ?」
あっさりとした答え・・
気が付くと男を囲っている黒服・・
「くそおぉ!何でばれんだよぉ!このクソガキィ!」
男は無理やり引きずられ向こうの方に連れて行かれる・・
入れ替わりにノアサが戻ってきた・・かなりバツの悪そうな顔をしている・・
「ごっごめん・・」
「もぉ・・だからアンタは誰かと一緒に行動しなきゃダメっていったでしょう?もう少しで危なかったわよ」
まるで小さな子供をしかるみたいにミナはノアサの頭を軽くつつく、それが少し私には不快だった
「だって、いつも迷惑かけてばっかりだし・・」
「余計にかかった」

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