ヒグラシのなく頃に(消滅編)(クリスタルパロディンさん作) - 21 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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ヒグラシのなく頃に(消滅編其の二十九)

「しかし、あれっすね・・大石警部が興味を持つ事件はこう・・どれもオカルトじみてるんですかねぇ・・・」
「まぁ、多少オカルトじみてないとやるきが出ないのはたしかですがね・・」
「それ、笑えないっすよ・・・」
「まぁ、たたりにはたたりをってね・・・」
「えっ、なんか言ったすか?」
「いえ、さて私もそろそろ帰りましょうか・・・」
「あっ、もうこんな時間!ここバスの本数が少ないんすよ!そしたら!」
「ええ、気を付けて帰ってください・・」

若い警部が行った後・・・その記事を見てぼそりとつぶやく・・・
「しかし彼はすごいですねぇ・・・こんな爆発の中・・たった一人生き残ったんですから・・・・
そう・・野木麻人くんは・・・」



朝・・目が覚めた・・一瞬全部が夢だったんじゃないかって思った・・・テーブルを見ると・・完全に空のタッパーと・・きれいに掃除された畳・・そして昨日破けたはずの制服ズボン・・尻の穴のところがきれいに塞がってる・・裁縫・・・してくれたんだ・・・・・

鏡の前に来ると・・案の定・・顔は涙の跡でぐしゃぐしゃになってる・・・・
水道から・・・思いっきり水を出し・・(バシャー!)思いっきり顔に水をかける・・・・すがすがしい朝だ・・・・久しぶりに・・・こんな朝を感じたのかもしれない・・・・・

「今日の俺・・・いや僕は違うぞ・・・」
思いっきり握りこぶしを作り・・・これまた・・思いっきり天井に向かって握りこぶしを突きだす・・・(ブン!)その風きり音がやけにはっきりとしている・・・

「よし!今日も張り切っていくぞ!」
制服に着替え、勉強道具をカバンに入れ戦闘態勢はばっちり今なら怪獣とでも戦えそうだ・・

缶詰の横には缶切り・・・ほんとにあの子には世話になる・・・
缶切りで開けたイワシの佃煮の味ほどひどいものはない・・昨日の食事の味がまだのこってるせいか・・・余計にそう感じた・・・時間は7時20分・・・

・・よしっ、行くぞ!・・

そういって引き戸のドアを開ける・・・雨上がりなせいか・・太陽は余計まぶしく感じる・・

そこを一気に駆け抜ける・・・!

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