ヒグラシのなく頃に(消滅編)(クリスタルパロディンさん作) - 181 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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181

ヒグラシのなく頃に(消滅編其の百九十六)

「梨花ぁ!早く早く!」
私はせかされながら・・周りに人のいないことを確認すると・・祭具殿のカギを取り出し・・南京錠を開ける
(カチッ)
簡単に開く
(ギー)木造の古い扉がゆっくりと開かれる、中にはこの雛見沢に関する・・暗黒史・・・
鬼ヶ淵村のさまざまな拷問道具が入ってるはずだった・・・でも
「羽入・・これって・・・」
「はいです・・僕が来た時にはもう・・こうなってましたです・・」
中は空っぽだった・・全く何も無くなっていた・・ただ・・上の天窓から・・陽光が差しこんでいて・・この祭具殿はこんなに広かったものだと感じさせる
「これは・・何?」
「梨花・・もっと奥・・」
そう言って広くなった祭具殿の中を奥に進む、やがてオヤシロ様の御神体が見える
「これって・・・」
それは異様な光景だった・・御神体の首には、いつもの奉納演舞で私が使う鍬がぐっさりと深く刺さっていた、そして・・御神体の胴体には・・いくつも弾丸を撃ちこんだ跡・・
「弾丸!・・まさか・・そんな!」
自然と涙がこぼれ落ちてくる・・信じられなかった・・でも・・でも・
その弾痕は文字のように撃ち抜かれていて・・乱暴な字体で書かれていた
(アクマガカミノムラヲケシニイク){悪魔が神の村を消しにいく}
ふと床を見る・・そこに・・あった!
「ノアサ・・ノアサぁ!」
無造作に置かれた銃・・私は夢中でそれを手にとる・・ずっしりと重く冷たい感触・・
「いきて・・た・・生きてた・・ノアサ・・が・・」
「はいです!ノアサが!僕たちに・・会いにくるって!」
「よかった・・生きてた・・生きてた・・」
私は・・ホントにおかしい・・殺しにくるっていってるのに・・私の命を狙ってるのに・・
なんで・・こんなに嬉しいの・・こんなに・・
「言わなきゃ・・いけないこと・・たっくさんあるのですよ・・ノアサ・・勝手に・・消えて・・ホントに・・バカ・・なのですよ・・説教するのです・・いっぱい怒るのです・・・・ノアサのせいですよ・・泣き虫・・うつちゃったのです・・」
涙がたくさんこぼれ落ちて・・私はそこに座ったまま泣いた・・

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