虚無と無限の剣製者(ゼロ使×Fateクロスオーバー)(神薙麗一さん作) - 4 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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虚無と無限の剣製者5(ゼロ使×Fateクロスオーバー)

ルイズが唇を放す。
内に秘めた動揺を外に漏らさぬ様にしながら、士郎はルイズを見る。
顔を真っ赤にしながら、こちらを見ていて、視線が合うと、プイッとそっぽを向かれてしまった。
その様子から初めてだったのだろうという事は容易にわかった。
(ゴメン…)
と心の中で謝っておく。
「終わりました」
ルイズが、顔を真っ赤にしたままコルベールに報告する。
「『サモン・サーバント』は何度も失敗していたが、『コントラクト・サーバント』はきちんと出来たようだね」
コルベールが嬉しそうに言った。
「どうせ、相手が平民だから、『契約』できたんだろ?」
「そいつが高位の幻獣だったら、『契約』なんか出来るはずないしな」
何人かの生徒が、嘲笑うかのように言った。
ルイズが睨み付ける。
「バカにしないでよ!わたしだってたまにはうまくいくわ!」
「ホントにたまによね。ゼロのルイズ」
見事な巻き髪とそばかすをもった少女がルイズを嘲笑う。
「ミスタ・コルベール!『洪水』のモンモランシーが私のことを侮辱しました『』!!」
「誰が『洪水』ですって!私は『香水』のモンモランシーよ!!」
ルイズと少女が言い争いを始めた。
一瞬、止めようかとも思ったが、そんなことをすれば、怒りの矛先が自分に向かうだろう事は、今までの経験から予測できたので何も言わずに黙っていた。
その時、士郎の左手に焼つくような痛みが走った。「…っ!?」
「すぐに終わるわ。『使い魔のルーン』が刻まれているだけだから」
その言葉通りに、痛みはすぐに引いていった。
コルベールは士郎のもとにやって来て、士郎の左手の甲を確かめる。
そこには、見たこともないようなルーンが刻まれていた。どことなく令呪に見えないこともない。
「ふむ…。珍しいルーンだな」
コルベールがそう言った。「さてと、さぁ皆教室に戻るぞ」
そう言うなり、コルベールが宙に浮き上がった。
「は?」
あり得ない。空を飛ぶ魔術は、それなりに高等技術のはず。
それを詠唱も無しで行うとは…。しかも、他の生徒らしき連中も宙に浮いた。勿論無詠唱で。
「デタラメだな…」
浮かんだ全員が、城のような石造りの建物へ飛んで行く。
「ルイズ、おまえは歩いてきな!」
「あいつ『フライ』はおろか、『レビテーション』すらまともに出来ないしな」口々にそう言って、笑いながら飛び去っていく。
そして、ルイズと士郎だけが残された。

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