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作者:SS投稿作品用
もみじ ハッピーエンドじゃないと許せない アナザーストーリー 2
真理さんも椛ちゃんが妊娠していることを知ると、手伝いを休ませ身体になるべく負担をかけないよう協力してくれました。
栄養管理もちゃんとしているのですが、もともと椛ちゃんは小食であまり食べない上に、日に日に元気を失っていき今では食べてないに等しいです。
それでも私と真理さんで協力しながら、椛ちゃんをお世話しました。
そうでなかったら、椛ちゃんは倒れていたかもしれません。
和人さんが屋敷を出て行ってから一週間が過ぎ、やっと和人さんが帰ってきました。
しかし、和人さんは椛ちゃんに挨拶にも行かず、私達にも一言も言わず自分の部屋に入ってしまいました。
私はその和人さんの行動に怒りを覚えました。
「和人さん、今までどこに行っていたんですか?この一週間、椛ちゃんがどんなに・・・!?」
私は和人さんの部屋にノックもなく押し入るように入って言葉を投げかけます。
そこで私は言葉を止めました。
いえ、止めざるを得なかったのです。
なぜなら、着替えをしていた和人さんの背中が、ところどころ紫色にあざができているのが目に入ったからです。
「か、和人さん・・・一体どうしたんですか・・・そのあざは・・・」
「・・・ちょっとな・・・親父のところに行ってきた」
「・・・旦那さまのところに?」
「ああ、椛との件だ」
「・・・!」
私はそれで和人さんが何をしてきたのかわかってしまいました。