もみじ ハッピーエンドじゃないと許せない(ユグドラシルさん作) - 11 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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もみじ  ハッピーエンドじゃないと許せない 12

ある日の夜、いつものように椛と話していると、珍しく椛が何か聞きたそうにしていた。
「・・・あの・・・」
「聞きたいことでもあるのか?」
「・・・・・・」
椛はコクンと小さく頷いた。
「なら聞けばいい。一応俺に答えられる範囲なら答えてやらないこともない」
「あの・・・」
「ん・・・?」
意を決して椛は深く息を吸った。
「あの・・・静流さんと真理さんは、お父様が・・・連れてこられたんですよね・・・?」
「・・・ああ、そうだが・・・」
なにが言いたいんだ、椛のヤツ?
「それで・・・和人さんも、同じように・・・私を・・・連れてきましたよね・・・?」
「・・・同じじゃないぞ」
「すみませんっ・・・」
椛は叱られるとでも思ったのか首をすくめた。
「・・・まあいい。それで?」
「あの・・・私・・・何人目ですか・・・?」
「・・・は?」
椛の言っている意味が理解できなかった。
「・・・私で・・・何人目になるんですか?」
椛はまた同じことを聞いてきた。やはり何を聞きたいのか理解できない。
「・・・だから、なんのことだ?」
「・・・ですから・・・私の前に・・・ここに連れてこられた人が・・・どれぐらいいたのかな・・・って・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
なるほど、何が言いたいのかやっと理解できた。
「ぷっ・・・く・・・くく・・・ははははは」
「え・・・?」
椛は突然笑い出した俺に驚いているようだ。
いや、内心俺も驚いている。
人前でここまで笑ったのなんて、覚えている限りでは子供のころ以来だ。
「あ・・・あの・・・和人さん・・・」
「くく・・・いや、すまない。お前が意外なことを聞いてくるもんだから・・・くく・・・」
やっと笑いが収まってきた。ああ、笑いすぎて腹が痛い。明日は筋肉痛だな。

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