ゼロと双剣の使い魔(クルシスさん作) - 55 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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ゼロと双剣の使い魔 56

「えっとつまり、破壊の杖は・・・あそこに?」
ロイドは今はもうクレーターになっているところを指さす。
それに三人はコクっと頷く。
「なっ」
アマンダはふるふると体を震わせている。
そして
「なんてことしてくれたんだい!?せっかく手に入れたってのに!」
アマンダが急に口調を変えて叫ぶ。
「み、ミス・アマンダ?」
ロイド達はその急変に驚いた表情でアマンダをみる。
「やっとの思いで逃げ出して、あの厄介なガキどもがいなくなる隙を見つけて破壊の杖を盗ったって言うのにこれじゃ私の苦労が全部水の泡じゃないか!」
「み、ミス・アマンダ、なにを言って、ま、まさか」
「ああ、そうさ、アマンダなんて偽名さ。私は・・・」
すっと手を顔にかぶせて何をするかと思ったらまるで皮をはがすかのように顔の表面をはがしていく。
「私こそが土くれのフーケさ!」
はがされた中にはロイドが知らない、しかし三人は知っている顔であった。
「まったく、あの厄介なのがいなくなって絶好のチャンスだと思ったのにまた厄介なのを召喚してくれて」
怒りをあらわにしたフーケはすっと杖を向けてくる。
「一度ならず二度までも私の邪魔をしてくれた礼をしなくちゃいけないね」
そして呪文を唱える。
しかし、
「させるかよ!」
ロイドが目にもとまらぬ速さでフーケに近づきばっと杖を払う。
「なっ!お前は武器を持たないと力でないんじゃなかったのかい!?」
驚きの声を上げるフーケはさっと懐に隠し持っていたナイフを抜きロイドに突き出した。
そこいらの平民や魔法使いならその一撃を受けていただろう素早い動き。
しかしそれもロイドはかわし拳でフーケの腹部をつく。
「うっ!」
その声とともにフーケは地面に崩れ落ちた。
「別に剣を持たなくたってこれくらいは出来るっつうの」
そう言い捨て三人に向き直る。
「・・・ま、破壊の杖は無くなっちまったけど、無事にフーケを捕まえることできたんだし、これで良しとしようぜ」
ルイズ、キュルケ、タバサは複雑そうな顔をしたがとりあえずそれに納得し、フーケをロープで縛り学園に戻ることにした。

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