ゼロと双剣の使い魔(クルシスさん作) - 31 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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ゼロと双剣の使い魔 32

「なあ、ルイズ、ここら辺で金を稼げるところないかな?」
「は?なんでそんなこと聞くのよ?そもそもあんた何でお金なんて欲しいのよ」
そもそもロイドはお金を使う時なんてないに等しいのだ。
なのにお金が欲しい理由が思い浮かばない。
「俺さ、本当は二刀流なんだ。あっちにいるときはいつも二本もってたからなんか一本だと落ち着かないんだよ。だからもう一本欲しくてな」
「へえ、あんた二刀流だったんだ」
ルイズは素直に驚いた。ギーシュと決闘した時に一本であそこまで戦えたのだ。
つまりあの時半分の力も出していなかったということになる。
・・・本当に使えるのならだが。
「あんた、本当に二本使えるの?ただその方がかっこいいからとかって理由じゃないでしょうねえ?」
二本剣を使うということはそれだけ大変なことなのだ。二本もっているから一本の相手に有利だというものではない。
確かに使える人が使えば有利になるだろう。
しかしちゃんと使いこなすことができなければ邪魔にしかならないのだ。
「ちゃんと使えるって。じゃなかったらこんなこと言わないさ」
「ふぅん・・・いいわ、買ってあげる」
「は?」
「だから、あんたに剣買ってあげるって言ってんのよ」
意外な申し出だった。
「め、珍しいな」
「どうしてよ」
じろりとルイズが睨む。
「いや、まあ、いつものことから考えてそれはないと思ってたから」
「ふん、使い魔に贅沢させたら、癖になるでしょ?必要なものならきちんと買うわよ。私は別にケチじゃないのよ」
ルイズは得意げに言った。
(いやいや、それはウソだろ)
と口に出したいが我慢した。
せっかく買ってくれるというのだ。わざわざ機嫌を損ねることを言うことはないだろう。
「わかったらさっさと寝る!明日は虚無の曜日だから、町に連れてってあげる」
「ああ、わかった」
そう言ってロイドは外に出ようとした。
「どこに行くのよ」
「どこって廊下だけど?」
「いいわよ。部屋で寝なさい。また昨日みたくなりたくはないでしょ?」
(昨日みたくって、間違いなくルイズのせいじゃないか!)
といいたいのももちろん我慢する。
「ああ、わかった」
そう言って毛布にくるまり横になる。
そうしているうちに眠気が襲ってきて、眠りについた。

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