ヒグラシのなく頃に（消滅編其の百八十一）

「なんで？・・・何でさ・・なんでわかっちゃうの？人がせっかくさぁ、忘れてよ、俺のことなんて忘れて、普通の日常に戻ればいい・・・みんなと馬鹿騒ぎするあの楽しい日常に戻ればいい・・わざわざ、非日常を持ち込む人間を気にしなくたっていいんだ、俺の事1人忘れれば、楽しい日常が待ってる！魅音さん、ちょっとふざけてるけど、いつも皆のこと気掛けてくれるやさしい人だよ！前原さん！いつも猪突猛進でエロいさそして無神経、でも、みんなのことになると真っ先に動いてくれる、こんな俺のためなんかにも・・・・
沙都子ちゃん！お兄ちゃんがいなくてもしっかりしてる・・こんな俺の面白くもない冗談にもいちいち反応してくれる！ムードメイカー！絶対かかせない！
そして・・・梨花ちゃん・・こんな俺のために・・夕食や弁当まで・・ありがと・・・
レナって人は話したことないからよく知らないけど・・こんなメンバーなんだから楽しいに違いないよ、いい人に違いない・・
最高さ・・最高の友だち・・そんな毎日が君にはある・・・」
「あなたは？」
「ぼく？さっき言ったろ・・最低最悪最凶の糞野郎さ、女も殴るし、自業自得・・前原さんも怒ってた・・沙都子ちゃんなんて泣いてた・・・俺がいなくなっても・・いやいなくなったら・・楽しい日常が待ってる・・僕は消えるさ・・邪魔にならないように・・」
月がやけに青い・・・