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ゼロと双剣の使い魔 6
「そして、これが一番なんだけど、使い魔は主人を守る存在であるのよ!その能力で主人を敵から守るのが一番の役目!あんたは・・・剣持ってるんだからそれなりには強いんでしょ?」
「ああ、それなら大丈夫だと思うぞ」
「・・・それが本当ならいいんだけど。強い幻獣だったら並大抵の敵には負けないけど、あんたあんまり強そうに見えないのよね」
「うるさいなぁ。だいたい強さなんて見ただけじゃ判断できないだろ!」
「あっそ。あ、あと、洗濯と掃除ね」
ルイズがロイドの言うことを聞こうとしていないのがまるわかりだ。
「はぁ、まあ、掃除と洗濯ならある程度はできるけど」
「・・・ふぁ・・・しゃべってたら眠くなっちゃったわ」
ルイズはあくびをした。ロイドの話はもう聞いていないようだ。
「・・・俺どこで寝ればいいんだよ」
「床」
そう言い床を指さす。
「しかたないでしょ。ベッドは一つしかないんだから」
ルイズはそう言い毛布を一枚投げてよこした。
「ま、いいけどな」
今までの旅でベッドで寝るより地面の上で寝ることが多かったのでこのくらいどうってことない。むしろ風が防げる分今までよりましかもしれない。
「じゃあ、これ、明日になったら洗濯しといて」
ルイズはロイドがいることもお構いなしに服を脱ぎ、それをぱさっと投げてきた。
「・・・それはいいけど、おまえさ、少しは恥じらいってもんを持てよ一応女の子なんだから」
「別に使い魔に見られたって、何とも思わないわ」
(おいおい、貴族の女の子ってみんなこんなのばっかりなのかよ。って、こいつだけか。あっちじゃ、貴族の女の子だって恥じらいってもんがあったしな)
「はぁ、じゃ、おやすみ」
そしてロイドは横になって、毛布をかけた。
ルイズからは何とも言ってこない。
たぶん平民なんかにかける言葉などないとでも思っているのだろう。
(変なところに来ちまったなぁ。そういえば、コレットどうしてるかな。突然消えちまったんだ。心配してるだろうなぁ。とにかく早く戻れるように頑張らないとな)
そうして、ロイドの使い魔としての生活が始まった。