ゼロと双剣の使い魔(クルシスさん作) - 14 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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ゼロと双剣の使い魔 15

たったったった!!
コルベールは走っていた。
何やら本を抱えてあわてているようだ。
そして学園長室の前まで来てバンとドアを開けた。
「オールド・オスマン!」
「あだっ!い、痛い!ごめん、やめて。もうしない、ほんとに!」
「・・・なにをやっているのですか」
コルベールが見たのは『1人』で床を転がって叫んでいる学園長の姿だった。
「え、な、なんでもないわい」
一瞬秘書を見た気がしたが、オールド・オスマンはあわてて立ち上がった。
「それより、何の用じゃね?」
「あ、た、大変です!」
思い出したようにコベールがあわてだした。
「こ、これを見てください!」
コルベールはオスマンに持っていた書物を手渡した。
「これは『始祖ブリミルの使い魔たち』ではないか。まーたこのような古臭い文献など漁りおって。そんな暇があるのなら、たるんだ貴族たちから学費を徴収するうまい手をもっと考えるんじゃよミスタ・コベール」
「コルベールです!」
「おお、そうじゃったな。で、コルベール君、この書物がどうしたのかね?」
「これもみてください!」
コルベールはロイドの手に現れたルーンのスケッチを手渡した。
それを見た瞬間オスマンの表情が変わった。
「ミス・アマンダ、席をはずしなさい」
そういうとアマンダと呼ばれた秘書は部屋を出て行った。
「オールド・オスマン、また新しい秘書を雇ったのですか?」
「うむ、そうじゃが、それがなにか?」
「今度は大丈夫なんでしょうね。また騙された・・・」
「かぁぁっ!!!」
オスマンが突然大声をあげたため、コルベールは最後まで言葉を発することができなかった。
「コルベール君、人生とは騙し騙されの連続なんじゃ・・・。安心せい、さすがに今回は大丈夫じゃろう。なんせミス・アマンダは、ミス・ロングビルに負けず劣らずの美人なんじゃぞ?美人に悪人はおらんよ。ミス・ロングビルは稀な例だったんじゃ」
どこか過去のことを忘れようとしているようにみえた。
「・・・」
コルベールはオスマンを見て呆れていた。
(この人のもとで働いてていいのか時々不安になってくるのはなぜだろうな・・・)
物思いにふけっていると、オスマンはきりっとした顔立ちに戻した。
「さて、そろそろ本題に入るとしようかの。詳しく説明するんじゃ。ミスタ・コルベール」

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