ゼロと双剣の使い魔(クルシスさん作) - 10 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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ゼロと双剣の使い魔 11

食堂につくと、すべてのテーブルに豪華な飾り付けがされていた。
食堂の中はやたらと長いテーブルが三つ並んでいる。百人は座れるだろう。
食堂の豪華さにロイドはメルトキオで行われた舞踏会をおもいだした。
(つーか、食事するだけなのになんでこんなに豪華な飾り付けなんだよ。やっぱり貴族ってやつだからか?)
「ほんとならあんたみたいな平民はこのアルヴィーズの食堂には一生は入れないのよ。感謝してよね」
「へぇ。なあ、アルヴィーズってなんだ?」
「小人の名前よ。周りに像がたくさん並んでいるでしょう」
見ると、壁際には精巧な小人の彫像が並んでいる。
「それはいいから、椅子を引いてちょうだい。気の利かない使い魔ね」
腕を組んでルイズが言った。
ロイドは、仕方ないといった感じでルイズのいすを引いてやった。
やはり何か言ってやりたい気はするが、何を言っても無駄なことは朝の会話からわかっているので、何も言わないことにした。
「なあ、俺はどこに座るんだ?」
すると、ルイズは床を指さした。そこに、皿が一枚置いてある。
「えっと、ルイズ?」
「あのね、本当は使い魔は外なのよ。あんたは私の特別な計らいで、床」
ロイドは皿の中を見た。申し訳程度に小さな肉のかけらが浮いたスープが揺れている。
皿の端っこに堅そうなパンが二切れ、ぽつんと置いてあった。
「・・・・(ゴクゴク)」
ロイドはしばし見つめると、スープを一気に飲み干し、パンをもって歩き出した。
「ちょっと、あんたどこ行くのよ!」
それをルイズが怒鳴った。
「本当は貴族しかはいっちゃいけないんだろ?そこに俺がいるのもなんだか息苦しいからな。だから俺も外行って食べるよ」
そういうと、まだルイズが怒鳴っていた気がしたが、無視して外に出て行った。
さすがのロイドも少し我慢の限界が来ていた。
これ以上ルイズと一緒にいたら本当に爆発していたかもしれない。
(外に出てきて正解だったな)
ルイズが出てくるまで持ってきたパンを食べつつ気分転換に少しまわりをぶらぶらした。
ルイズが出てくるとロイドは合流し、授業があるというのでそれに参加するため、教室に向かった。
ルイズはちょっと不機嫌だったように思える。
ロイドが食堂を出ていったのが原因だろうということは考えるまでもない。

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