5
ネギとゼロのクロス 6
ネギの言葉に部屋の中にいるみんなが黙り込んだ。あるものはこんな時に何で教室?と、あるものはやっぱりやるんだこの勉強の鬼!と、その他色々な考えが入り交じっている。
「・・・べ、別にそれはかまわんがどうするんじゃ?」「え?いやだなぁ、教室を借りると言ったらやることは勉強しかないじゃないですか。いつ帰れるかわからないけどだからといって勉強を怠るのはいけませんから」
なにやらネギを睨みつけている人もいたがオスマンはこれをスルーした。「そうか、それはよい心がけじゃ。学生の本分は勉強じゃからのぅ」
「ははは、そうですね」
オスマンとネギはおたがいに愉快そうに笑っていた。一人『鬼ぃ』と呟く少女の声は二人には届かなかったようだ。
そのあと話の合った二人が延々と勉学とはについて話し、終わる頃には夕方になっていた。ちなみに他の四人はスゥスゥと寝息をたてて寝ていたりした。刹那め最初の二時間は我慢していたようだが結局寝てしまった。そんな彼女達を起こしルイズに部屋に案内してもらうためオスマンに挨拶をし出て行こうとすると、オスマンに呼び止められた。
「ネギ殿、あちらの世界では魔法は存在しても人々に隠している、そう言ったのぅ。そうなったのは一体なぜなんじゃ」
「・・・魔法は強い力です。強い力は使う人次第で救う力にも壊す力にもなります。だから必然的に魔法を表の世界に広めないようにしたんだと思います」
それを言うとネギは部屋を出て行った。
「・・・ここよ」
ルイズに案内されたのは学院内にいくつかある客室だそうだ。中は大きなベッドが一つとテーブルに椅子、あとこれまた大きなクローゼットがあった。
「夕食はあとでメイドが持ってくるから」
「はい、色々ありがとうございますと言うかごめんなさいと言うか・・・。なんか神聖な儀式を台無しにしちゃったみたいで」
「ふん、全くよ。まぁでも、早く帰れるといいわね。じゃ、私もう行くから」
そういい返事を聞かずにさっさと出て行ってしまった。
その後三十分ほどしてシエスタと名乗るメイドが持ってきた食事を食べ、その日はみんな疲れたと言うこともあり早々にベッドに入った。
次の日からネギ達の異世界生活が始まる。