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作者:SS投稿作品用
仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜
終焉?
巨大な炸裂音と同時に四つの影が交錯する。
人間の反応速度を超えた戦いが虚空の中で行われているのだ。
コブラの剛腕が猛を捉え、メデューサの駿脚が隼人の頬を掠める。
だが追撃を加えようと振り上げた拳に猛の腕が絡み付き、コブラの上体を地へ叩き落とした。メデューサも隼人の一撃を喰らい、二人の体が織り重なるように冷たい鉄の地表へ叩きつけられた。
「いくぞ一文字!」
「オォ、本郷!」
その身に付加された飛蝗の跳躍力が二人の肉体を飛翔させた。
二人の仮面ライダーは同時にキックの体勢を取り、まるで放たれた矢のように加速し、コブラとメデューサの前に迫った。
一瞬の閃光が空間を支配した。
『が…ハッ…!』
大量の血液…そしてうなりが混じった嗚咽がコブラの口から漏れた。
攻撃を放った猛と隼人も一瞬何が起きたか理解出来なかった。
だがその後ろに居るメデューサを見て、全て解った。コブラは己の体を盾にしてあの閃光のような一撃を受け止めたのだ。
そう…メデューサを守る為に。