特捜戦隊デカレンジャーSPIRIT(SAFAIAさん作) - 6 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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特捜戦隊デカレンジャーSPIRIT(#08)

遂に、宇宙警察隊員認証試験当日。美波、そしてドギーとスワンにも緊張が走る。
「うわーっ…人がいっぱい…。」
「強そうな人ばかりね。」
「ああ。」
まずは、第一部門。格闘だった。沢山の受験者の戦闘を見守る美波。
(みんなすごい…私、できるのかな…)
少しうつ向いていた彼女。スワンが何気無い言葉で元気づけた。
「大丈夫、貴方には、私たちがついてるわ。いいえ、私たちだけじゃない、お父さん、お母さん、お兄さんも。」
ニコリと笑い、大きく頷く美波。
しばらくして、アナウンスの声が3人の耳に入った。
「次は、受験番号823番、かの有名なレイル=コンドウの娘、近藤美波さんです!」
周りから歓声が上がった。
「いよ?来たんだ、この時が。」
美波は、ゆっくりと、一歩ずつ、ステージに足を踏み入れた。相手は、かなりずんぐりした体格の大男。宇宙警察内で最も怪力だと恐れられているブンター教官でさえもなぎ倒したというかなりの経験を持つ実力者。
「噂では、寝技が得意だそうよ。」
スワンはドギーの耳元で囁く。
唇を強く噛み、相手を睨むような目で見つめる美波。
「ケッ、お前が近藤美波か、いくら怪力だからって、俺様を甘く見てもらっちゃ困るな、たっぷり可愛がってやるから、覚悟しろよ(高笑い)。」
美波の頬に滴がほとばしる。まだコングは鳴っていない。
会場内に沈黙が走った。そして…、遂に。
「キーン!」
コングが鳴り、戦闘開始。必死でかかる彼女。だが、案の定、寝技で動きを封じられてしまった。
「い…痛い…。腕が…。」
あまりの痛さに、涙目になる彼女。制限時間が刻一刻と迫っている。
(どうしよう、このまま負けたら、ドギーさん、スワンさん、サラ長官にも申し訳ない…)
まだ痛みに耐える彼女。だが体力はかなり限界に近かった。
「どうした、もう終わりか?所詮お前の力じゃ、俺を倒すことなんてできねーよ!何が『候補生の狼』だ。フンッ、どいつもこいつも甘やかしやがって。これだからすっかり調子に…な…何!?い…痛い…。」

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