リリなの!?(東国の王さん作) - 8 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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リリなの!? 第九話

「天誅!!!」
そう言い駆けてくる恭也さん。
初めての対人戦。
恭也さんから伝わってくる威圧感。
いつも受けているから分かっていたけどやはり凄まじい。
俺は一瞬のまれそうになるも歯を食いしばり駆ける。
スピードは「気」で強化した俺の方が若干速い。
「らぁ!」
そのスピードを維持したままの高速突きを恭也さんに向けて放つ。
うん、我ながら中々に会心の突きだと思った。
今まで練習してきた甲斐があるというものだ。
「はっ!」
しかし恭也はそれを片方の小太刀で受け流しもう一方で逆に突いてくる。
ま、わかってたけどね。
初めての対人戦の俺と違い、恭也さんは幾度も対人戦を経験している。
経験も練度もケタ違い。
1人でずっと頑張ってきたからってそう簡単にいくとは思ってない。
・・・悔しくなんてないんだからね?
でも、だからといって簡単に負けるつもりはないけど。
それを俺は開いている方の手ではじき、その動作のまま肘を相手の懐に飛び込ませる。
これも恭也は体をそらすことで危なげなく回避する。
「そこ!!」
だが恭也がよけるのは承知していた。
だから予想した方向に誘導するように攻撃した。
そして、予想通り!
ちょうどその方向に避けたところを根らり木刀を振るう。
「・・・え?」
しかし、その方向にはもう恭也はいなかった。
「こっちだ!」
バッと、声のしたほうを向くと、そこには恭也がいて木刀を振り下ろしてきていた。
「くっ!」
とっさに木刀を振って何とか受け止めようとした。
しかし、それは意味をなさなかった。
俺の木刀と恭也の小太刀がぶつかり合うと
「な!?」
木刀を持っている手にあり得ないほど強い衝撃が走り、思わず落としてしまった。
「し、しま・・・!!」
ドス!
そうして俺は恭也に一撃をもらい意識を手放してしまった。
いや、「気」で強化した俺をたったの一撃でのしてしまうってどうだろうとも思うが。
結局、俺は今の自分と恭也との差をはっきり実感させられてしまった。
技術的なこともあるけど、経験の差というのもやはり大きいと感じられた。

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