リリなの!?(東国の王さん作) - 2 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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リリなの!? 第三話

さすがにそれは士郎さんが止めてくれたが、あの時の殺気はかなりのものだったぞ。
そして今もまた背中に殺気をびりびりと感じる。
振り向くとやはり恭也さんが睨みをきかしていた。
「ほう、うちの養子になるのか。なら俺はお前の兄になるわけだな」
「え、あ、ああ、そうなるのかな。で、でも、まだ養子になるなんて」
「ええ!?柳夜くん私のお兄ちゃんになってくれないの?」
なのはが瞳を潤ませながら迫ってくる。
それを見て俺は後ずさる。
元の世界でもそうだったけど、やっぱり女の人のこういう姿はみたくない。
「え、あ、ええ〜と・・・」
「・・・うぅ〜」
さらに下がるも、それに合わせなのはも前に出る。
「・・・ええと」
「・・・うぅ〜」
「・・・ん〜と」
「・・・グシュン」
「!!!(ギン)」
「!!わ、わかった!わかったから!養子になるよ!」
なのはの涙が零れたその瞬間、背後からの殺気が一気に膨らんだ。
それに危機を感じた俺はとっさに了承をしてしまった。
「・・・ほんとに?」
「あ、ああ、本当」
「や、やったー!」
さっきまでのは嘘のように喜びにあふれた顔で抱きついてくる。
「へへ〜」
俺は嬉しそうに抱きついてくるなのはを優しくなでる。
「にゃ〜〜〜」
さらに嬉しそうに顔を擦り寄らせる。
しかしにゃ〜ってどうよ?
ま、機嫌直してくれたようだからいいだけどな。
その様子に桃子も満足そうにうなずき手続きをしてくると告げ、部屋を後にする。
「・・・さて、柳夜、少し話があるんだが、いいよな?」
とん、と恭也さんが俺の方に手を載せる。
その手に少しづつ力が入っていくのがわかる。
「あ、あの、恭也さん?」
「返事は聞いてないぞ?」
恭也さんが引きつった笑顔で俺を見降ろしている。
なのはは、よくわかっていないようで俺と恭也さんを見ていた。
まぁ、そんな感じて、俺はめでたく高町家の一員となったわけだ。
手痛い洗礼とともに。

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