仮面ライダー電王〜千の偽り、万の嘘、たった一人の君の幻〜(風太郎さん作) - 36 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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仮面ライダー電王〜千の偽り、万の嘘、たった一人の君の幻〜39

「イマジンと契約することがどんなことか分かってる?」
一度、モモタロスたちと騒ぐぴょん吉を睨み付けると、コハナはもう一度彩に視線を戻す。

「知ってる…」
コハナから目を逸らすことなく、淡々と質問に答えていく彩。


「…その…ぴ、ぴょん吉とはどんな契約をしたの?」
代わって、良太郎が不安げに彩に問いかける。
コハナから良太郎に移された彩の視線が一瞬、戸惑いの色がよぎった。


…"あの人"に知れたら…


先程のぴょん吉の言葉が頭の中で響いた。
彩は右腕に当てた手をギュッと握りしめた。

一度視線を落とすとポツリと口から言葉をもらした。
「……時間…」
…何か言おうとしているようなのだが、途切れ途切れでよく聞き取れない。

…その時
「さっきのアレもコイツの力なんだろ?!」

先程まで脇で騒いでいたモモタロスがコハナと彩の間にドン!!と手をつくと彩を睨みつけた。

…先程、ミルクディッパーで彩に指さされた途端、体が動かなくなった…
「あれは卑怯だろうが!!正々堂々勝負しやがれ!!」
モモタロスが彩につかみかかった瞬間…

「もがっ!!」

叫び声と共にモモタロスが後ろに吹っ飛んだのだ。口にはコハナの靴が突き刺さっていた。

「アンタが喋ると話がこじれるのよ!!ちょっと黙っててくれる?」

「も…モモタロス!!大丈夫?!」
口を抑えてもがくモモタロスに良太郎が駆け寄る。
「う゛…むげばび!!(ぬ…抜けない!!)」

良太郎が頑張って引っ張っても一向に抜ける気配はない…

「わぁ!!コハナさんの靴って、ももたろちゃんの口にピッタリなんですね〜」
「わぁい!!バカモモ〜!!」
さらにナオミとリュウタロスも加わり、モモタロスの周りで騒ぎ始めた。

「…ははっ」


コハナはその光景を、いつものことと、ため息混じりに見ていたが、その横で小さく笑う彩に気づいた。
いきなりのハプニングを面白がっているように見える反面、なぜだかその表情に影が落ちているように思えてならなかった。
「仲良さそうで安心した」彩の顔を見つめるコハナに彼女がいきなり向き直った。
「…え?」
コハナはその言葉に首を傾げる。





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