仮面ライダー電王〜千の偽り、万の嘘、たった一人の君の幻〜(風太郎さん作) - 29 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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仮面ライダー電王〜千の偽り、万の嘘、たった一人の君の幻〜32

モモタロスの視線の先を辿る。店の入り口…扉はいつの間にか開かれていた。



「…やっぱり…おかしいと思った」
聞き覚えのある声…





緩めに着たライダースジャケット、片手にバイクのヘルメット、緩めに履いたジーンズにスニーカー…彼女がバイクに乗って出かける時のいつもの服装…




「あ…あ、彩ちゃん」



開け放たれた入り口には彩が静かに立っていた。
…見られた。


実体化はしてはいないがモモタロスの姿は決して見られても良いというわけではなかった。
彩はキッと固まったままのモモタロスを睨み付けると
「アンタ、イマジンね!!」彼女から決して聞くはずもない単語が飛び出した。

「え?」
…今…イマジンって…

目を丸くする良太郎とモモタロスを真っ直ぐ見据えたまま、彩は良太郎の目の前までズンズン歩いてきた。

「…良太郎」
そこまで彩が言うと、モモタロスが二人の間に割ってはいる。
【テメェ!!何で俺達のこと知ってやがるんだ!!テメェ、一体…】
そこまで言いかけた時…

"グシャ!!"

モモタロスが砂のように辺りに散らばる。

「わぁ!!モモタロス…」
良太郎が焦って駆け寄る。彩が地面から上半身だけ飛び出したモモタロスを踏みつけたのだ。

「アンタは少し黙ってて!私は良太郎に用があるの」
冷たい視線でモモタロスを見下す彩。

【おとなしくしてりゃあ、いい気になりやがって…】


モモタロスは踏みつけられた頭をフルフル震わせた。
【いい加減、踏むのやめろ!!!!】
モモタロスは我慢の限界とばかりに実体のない体で飛び退くと良太郎の中に入り込んだ。
良太郎の髪の毛は逆立ち、目つきは鋭く彩を捕らえていた。

そして、彩にその勢いのまま掴みかかった。




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