もみじ ハッピーエンドじゃないと許せない(ユグドラシルさん作) - 9 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

サイトトップ >> もみじ ハッピーエンドじゃないと許せない(ユグドラシルさん作) >> 9

もみじ  ハッピーエンドじゃないと許せない 10

「・・・さん・・・和人さん・・・」
目をあけると椛の顔が俺の顔を覗き込んでいた。
「あっ・・・!」
椛は、あわてて飛び退いた。
「どうした、椛。もっとそばに寄れ」
「・・・・・・」
椛は警戒しながら、おそるおそる近づいてきた。
「そんなに怖がるな。大丈夫、腹が減ってるからってお前を食ったりしない」
「・・・・・・」
「ただいつものことをするだけだ」
俺は、おもむろに椛の唇を吸った。
「・・・!」
見開かれた目が、すぐに固く閉じられた。
「ん・・・ん・・・」
「・・・」
俺は、椛に長い長いキスをした。
「・・・はぁ」
俺が唇を離すと、椛は口で大きく息をした。
「・・・それじゃ食堂に行くぞ」
「あっ・・・」
俺たちは食堂に向かった。


椛が屋敷に来てそろそろ1週間がたつ。
朝のキスと夜のキスはもう日課のようなものになっている。
椛もはじめのころに比べるとだいぶ慣れてきたのではないかと思う。
椛がこの屋敷にきた初日に俺は椛の純潔をうばった。
それ以降、この1週間いくらでも椛を抱けた。
抱く時間など余るほどあった。
なにせ夜は椛を俺と一緒に寝させているのだから。
しかし、最初の日以来俺は椛を抱いていない。
なぜかは俺もわからない。1度、本当に無理矢理抱こうとしたときがある。しかし、その時の椛の何もかも諦めたような表情をみて、なぜか俺はその時椛を抱く気がうせてしまった。
最初の時は何ともなかったのにだ。
やはり椛のせいだろう。
椛のせいで俺は変わってしまったのかもしれない。
これは静流が言っていたのだが、椛が来てから俺は少し笑うようになってきたという。
俺自身気づいていなかったことだ。
俺は意識して直そうとしてみたが静流にそのままでいいといわれてしまった。
静流にいわせるとこれはいい傾向らしいのだが。
俺にはよくわからん。

ランキング

検索

投稿・ユーザ登録

プライバシーポリシ - 利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス