仮面ライダー電王〜千の偽り、万の嘘、たった一人の君の幻〜(風太郎さん作) - 7 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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仮面ライダー電王〜千の偽り、万の嘘、たった一人の君の幻〜10

「なんだテメェ」
拳を掴まれた金髪の少年が彩を睨む。
ふわりとおろされた茶色に近い黒髪、黒のコートにピンクのマフラー、短めのジーンズのスカートにブーツ…この前とは違い、いかにも"女の子"らしい格好の彩。
「何々?コイツの代わりにアンタが俺らの相手してくれんの?」
横にいた茶髪の少年が彩の空いている左腕を掴んだ。

「あ、あの…」
良太郎が恐る恐る茶髪の少年を抑える。

「あぁ!?」

「あの…や、やめといた方が…」
少年の迫力に一歩後退しながらも必死に言葉を絞り出す良太郎。

「うるせぇよ!!」

…頑張った甲斐なく、良太郎は突き飛ばされてしまった。

「頼りない連れだなぁ。
次はアンタだよ。どうしてほしい?俺たちとデートでもする?」
茶髪の少年は彩の左手を掴んだままニヤリと笑った。か弱い男(良太郎)に、女の子…自分たちが完全優位に立っている。少年は余裕が顔ににじみ出ていた。
「デート?」
彩はそれに答えるように少年に笑顔を向ける。


…瞬間、彩の腕を掴んでいた茶髪の少年が宙で一回転した。
"ドスン!!"
そのまま見事に背中から地面に着地。見事に彩の足払いが決まったのだ。
「それはお断り。」
彩にもう先程の笑顔はなく、投げられた少年を冷たい表情で見下ろしていた。

「うぁっ!!」
それと同時に彩に手を捕まれていた金髪の少年が鈍い悲鳴をあげる。
「私、アンタたちみたいにチャラチャラした男、大っ嫌いなんだよね…」
彩が彼の手首を背中で捻りあげていたのだ。

「だから言ったのに」
良太郎は痛みにもがく少年たちを見て顔をしかめる。
「な…なんだコイツ!!」
残された三人の少年は怯えて後ずさりした。
「あ、彩ちゃん!!もうその辺にしとこうよ…」
良太郎が彩の腕を掴む。
「あ…や…?もしかして、古賀彩!?」
フルネームで呼ばれた彩は三人の方へ視線を移す。

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