仮面ライダー電王〜千の偽り、万の嘘、たった一人の君の幻〜(風太郎さん作) - 3 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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仮面ライダー電王〜千の偽り、万の嘘、たった一人の君の幻〜6

…約束
指切りをして笑いあった、初めての誓い


…約束
君が一番大事にしてたもの


…約束
君の最後の言葉


病室での君の言葉が忘れられない…


「良…太郎…」



朧気な意識の中で君の精一杯の声が零れる



「…約…束…守ら…なきゃ……シュウ…」




…シュウ


彩ちゃん…まだ、あの人のこと…………




「…ろう…うたろう………良太郎!!!!」

良太郎はその声にハッと我に返った。
「おいおい、話聞いてんのかよ。…まったく」
モモタロスが良太郎の顔の前で手をヒラヒラさせた。



…そうだ、今は電ライナーに乗ってたんだっけ…
良太郎"ミルクディッパー"の仕事を片付けて、電ライナーにやってきたのであった。

「今、バレンタインの話をしてたんです。」 ナオミがカウンターから身を乗り出してモモタロスの話に言葉を加えた。「…バレンタイン?」
「良太郎は去年いくつチョコもらったの?」
リュウタロスが興味津々という感じで良太郎の顔を覗き込んだ。

…もうすぐバレンタインだっけ…

「まさか、毎年お姉さんからだけってのはないよね…」
ウラタロスも話に加わる。
「いやいや、案外モテるんちゃうか?毎年ぎょうさんもろてんやろ?」
良太郎の肩を持つキンタロス。その言葉に良太郎は視線を落とした。

「…まさか…毎年0個とか?」
ハナが不安そうに良太郎の表情を伺う。

「…………2個…かな」
「「「「2個!?」」」」
その場にいた全員が顔を見合わせる。
「良太郎のまわりの女の子といったら…お姉さんと…」
ハナが指を折ながら数を数え始める。
「あと一人は?」
「まさか彼女が?!」

「…ち、違うよ。幼なじみの…彩ちゃん…さっきの…」
良太郎は自信なさげに段々と声が小さくなっていった。彩ちゃん…先程ケーキを配達に来た女の子…良太郎の幼なじみらしい。
「みんなで小さい頃から交換してたんだ。姉さんと僕と彩ちゃんで…姉さんはお菓子作り好きだったし、彩ちゃんは家がお菓子屋さんだったから…明後日も彩ちゃんとその材料を買いに行く約束を…」
そこまで言いかけると、良太郎は"しまった"という顔をした。

ウラタロスがニヤリと笑った気がしたからである。

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