仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜(あいじさん作) - 17 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜


遺産?

その男は借金取りの拳を持ったままあすかに微笑みかけた。
全く屈託のない子供のような笑顔。
可愛らしく、無邪気で、どこか残酷な…
あすかは背筋が凍ったような気がした。
「お前達に聞くよ…『ホンゴウタケシ』って奴を知らない?」
男は借金取り達に向かって言った。
「テメェ何者だ…?邪魔すんなら痛い目見ることになるぜ」
一番体格のいい男が掴まれている仲間を押し退けつっかかった。
「質問に答えてよ…じゃないと…殺しちゃうぞ」
男の表情が変わった。あすかは奇妙な恐怖に取りつかれ、気がつくとすぐ後ろへ駆け出していた。
「ちょっと…あ〜あ…あの子にも聞きたかったのにな…」
「テメェ!そこを退きやがれ!」
借金取りはその巨大な拳を彼に振り落とした。彼はその拳を取り、あらぬ方向へとねじ曲げた。
借金取りがあまりの痛みに絶叫する。
「テメェじゃないよ…俺は『一文字隼人』ってゆうんだ…もう一度聞くぞ…『ホンゴウタケシ』を知っているかい?」
借金取りはぐちゃぐちゃな顔を横に振った。一文字隼人は不機嫌な表情とともにねじ曲げていた腕に力を込め、関節の付け根に肘で打ち付けた。
嫌な音と絶叫が辺りに響いた。
借金取りは恐怖と痛みに満ちた顔でその場に倒れこんだ。
隼人は華奢な身体で借金取りを掴み上げ、その目を潰し、何度も顔面をコンクリートの壁に打ち付けた。
借金取りの手足から動きが消え、顔面の皮膚がずりむけ、血が周辺に飛び散っても、隼人はやめなかった。
まるで新しい玩具で遊ぶ子供のように何度も何度も狂ったように笑いながら…
逃げ出そうとする他の借金取りも襟首ごと掴んで目を潰した。股間を踏み潰し、悶え苦しむその顔に足で狂ったように蹴りをいれた。
辺りはあっという間に血の海になり、最後の一人の首をもいだ時には隼人自身も返り血で赤く染まっていた。
隼人は踵を返すとあすかが行った道へゆっくりと入っていった。
その腰には猛と同じベルトが付けられていた。

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