仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜(あいじさん作) - 65 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜

エピローグ?〜狼〜

始めは暇潰しのつもりだった。
日本に来たのも、その少女に声をかけたのも、何もかも全くの気まぐれ…しかし、ゾルの心は満たされていた。
この偶然を神に感謝したくなった。
新宿の雑踏を抜け、とある高層ビルの地下に足を運ぶ。
ゾルが向かっていたのはショッカー日本支部秘密基地だった。
「もうちょっと飾り気があれば、秘密基地っぽいのに…勿体無い」
幾重に張られたセキュリティシステムを通過しながら、彼女は呟いた。
暗い廊下を進み、一際大きいドアのロックを解除する。其処はゾルのプライベートルームだった。
その部屋は彼女自身がコーディネートしたもので、彫刻のレプリカや時価数百万は下らない絵画が無造作に飾られ、特注の椅子やテーブルが彼女の趣味を表していた。
「さて…と」
ゾルは壁に飾ってあった一枚の絵画を額縁から抜き取ると、懐から取り出したライターで燃やし、代わりにスケッチブックから切り取られた用紙を額縁に入れ、元の場所に飾った。
「うふふ…気分がいいわ。どう考えても、勿体無いわよねぇ」
ゾルは携帯電話を取り出すと何処かへ掛けた。
「あぁ、私よ。挨拶はいいわ、その代わりにやって欲しいことがあるの。今から言う会社を潰して頂戴。方法は問わないから、何をしてもいいわ」
電話の向こうで僅かに男の声がした。内容は聞こえないがどうやら『了解』したらしい。
「いい子ね」
それだけ言うとゾルは手早く社名を言い、相手の返答を待たずに電話を切った。
軽い溜め息と同時に突然部屋のロックが解除された。ここのロックナンバーを知っているのは自分と同格の幹部のみ…『博士』は今、日本にはいない…つまり…。



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