仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜(あいじさん作) - 43 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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43

仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜

終焉?

バットにとっての幸せは自分を選んだ大使に仕えることだった。
なんの刺激もない時計の針のような日常。
そのサイクルを壊し、闇の世界に誘ってくれたのが大使だった。
バットは暗闇から大使を見つめる。
そしていつも思う。
この人には殺されたくない…と。


「大使…」
バットは暗闇から大使に話しかける。
「報告かい?ご苦労様」
バットは跪き、視線を大使に移した。
「中東にて反(アンチ)ショッカー同盟が軍隊を動かしました。それにより中東支部は著しいダメージを受けたようです」
「反ショッカー同盟か…あの正義を気取る独裁者の集まりどもでは僕たちを止めることは出来ない」
大使は嘲笑する。
その瞳は毒蛇のように鋭く、冷たい。
「コブラとメデューサが帰還しました。報告によると本郷猛はダメージを負い、谷底へ落下…コブラも左腕を負傷しています」
「そんなに酷いのかい?」
「もう左腕は使いものにならないかと…」
大使は溜め息を吐いた。
「コブラに再改造の許可をだす。手配しておいてくれ」
バットは頷き、大使に近寄った。
「まだ何かあるのかい」
「マンティスの死体が見つかりました。マスクに装備されていた赤外線カメラの映像から、犯人は一文字隼人である可能性が…」
「あの悪魔か…」
大使は再び笑いだし、その様にバットは困惑の色を隠せなかった。
「よりによってまたホッパータイプか…まぁ裏切る分には構わない」
バットは離れ、闇の中から大使に頭を下げた。
「私言を許されたいのですが…」
「いいよ、許可する」
「私は本郷猛が死んだとは考えられません。確かにコブラとメデューサの能力は理解しています…ですがもし本郷猛と反ショッカー同盟が接触したら…」
「それはない」
大使は鋭い口調で言い放った。
「僕らも奴等も同じモノさ、本郷猛は仮面をつけ、戦うことを選んだ運命の兵士なんだ。敵にはなれど味方になることはない」
大使の笑みが暗闇に浮かんだ。


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