仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜(あいじさん作) - 39 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜

狂宴?

猛との戦いの後…
敗れた隼人は組織にも帰れず彷徨っていた。
何故敗れたのか…。
そんな不毛とも云える自問自答を繰り返しながら、隼人の精神と肉体は傷つき、その限界を迎えたのだ。
そして倒れて隼人を葉が見つけたというわけなのである。


「なぁ、おい…」
「何だよ」
葉は隼人に見向きもせずにゴミ箱を漁る。
「探偵の仕事ってお前、迷子の猫探しじゃねぇか!どこが探偵の仕事だ!」
「わかってねぇな〜」
隼人の言葉に葉は指をチッチッと振る。
「いいか?探偵の鉄則はな、請ける、探す、見つける、の三つなんだよ。迷子の猫も失踪したジジィも探すのに大した違いはねぇ…要は心の持ち用よ」
「ただの屁理屈じゃねぇか…」
「さぁ〜気合い入れて探せ!さもなきゃ今日の飯はねぇぞ!」
隼人の言葉を無視して葉はズンズン奥へ進んでいく。
隼人はその姿に呆れながら付いていった。
隼人と葉の奇妙な共同生活が始まっていた。
葉が持ってくる仕事は犬・猫探し、浮気調査、物探し等様々なものだったが、イマイチ『探偵』と頷けないものが殆どで、その度隼人は頭を抱えた。
それでもその毎日は隼人に懐かしい感情を思い出させた。
かつてあった『仲間』との日々。
自分の手で壊してしまった安らぎ。
その安らぎが隼人の『悪魔』を消し去ってくれるような、そんな希望にも似た気持ちが隼人の胸に芽生えていた。
「おい隼人!」
「?」
葉の言葉で隼人は思考を戻した。
「お前の方いったぞ!」
ふと下を見ると凄まじい勢いで猫が走り抜けていく。
無論改造人間である隼人の目にはその猫の動きはスローモーションに見える。隼人の股を通る瞬間手を伸ばすと猫を拾い上げた。
「こいつか?」
「間違いねぇ!高屋敷さんちのミーちゃんだ、でかした隼人!」
葉は興奮した様子で写真を振り回した。
その姿に隼人は思わず微笑んだ。


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