仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜(あいじさん作) - 38 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜

狂宴?

「コブラ!」
メデューサはコブラに駆け寄り、その身体を支えた。彼の腕はプロテクト・ギアごと完全に破壊され、関節部から突き出した骨が痛々しかった。
「侮った…だが、任務は終了した…」
コブラは断崖の奥底を見つめた。
「毒にやられ、内蔵を破壊された身体では如何に改造人間とて、この高さでは…」
「帰りましょう。貴方にもしものことがあったら…」
「大丈夫…俺が死ぬ時は君と一緒だ」
メデューサの顔に微笑みが浮かんだ。



夢を見た。
失った何かを取り戻す夢…
だけどそれはまた俺の手から溢れ落ちる。
そこで目が覚める。
何度も何度も
溢れ落ちたところで目が覚める。
もう戻らない。
もう手に入らない。
まるで玉葱の皮を剥き続けてるような…。


柔らかい仄かな光。
その光の中で一文字隼人は目を覚ました。
「ん…」
目を凝らすとやがてそれがランプの光であることがわかった。
隼人は頭を掻いて辺りを見回す。あらゆるゴミが散らばり、お世辞にも綺麗とはいえないが誰かが住んでいるらしい生活の臭いが至るところでしていた。
「おぅ起きたかい?」
ゴミを掻き分けるように男が現れた。
「誰だお前…?」
「何だよ…命の恩人に向かってその台詞はねぇだろうよ」
「命の恩人?」
隼人は頭を抑える。
最後にある記憶を必死に思いだそうとしたが思いだせなかった。
「オイオイ…大丈夫か?お前さんはゴミ溜に倒れててよ、なんか傷だらけでヤバそうだったから俺がここまで連れて来たんだぜ?せめて感謝の言葉くらい欲しいもんだね」
「そうか…ありがと」隼人は短く答えた。
男は不満そうに睨んだがやがて諦めたように息を吐いた。
「まぁいいや…俺は望月葉。自慢じゃねぇがここらじゃちっとは名の売れた探偵様よ」
「探偵…ねぇ…」
隼人が怪訝そうな目で葉を見つめる。
「何だよ…その目は…」
「いや…俺は一文字隼人ってもんだ。よろしくな」
隼人は微笑えんだ。


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