仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜(あいじさん作) - 26 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜番外編
緑川あすかの冒険


「ゴメンね…」
ボクよりも遥かにデッド・オア・アライブをさ迷った良太郎が頭を下げる。
「なにがあったのよ…」
「いや…挨拶しようと思ったら雪で滑って…おまけにブレーキも壊れて止まらなくて」
良太郎が笑顔で答えるけど普通、笑いごとじゃない。
とにかく良太郎の運の悪さは尋常じゃない。
ボクの店先に自転車で突っ込んできたのは一度や二度じゃない、財布を落とすのはしょっちゅうだし、前は木の上から降りられなくなって警察沙汰になった。そんな不幸に取り憑かれたのがこいつ、野上良太郎。
「今日もう終わり?」
「うん、雪降ってきたし」
ボクの隣を良太郎が並んで歩く。
「それじゃ、僕んち寄ってく?今常連さん集めてクリスマスパーティーやってるから」
「良太郎んち…愛理さんの店ね。おごってくれるんなら行くわ」
良太郎のお姉さん…愛理さんは喫茶店『ミルクディッパー』を営んでいる。愛理さんが美人で優しいからかそれが目当てで足を運ぶお客も多いんだとか。まあ、実際愛理さんのつくるコーヒーは美味しい。どこを比べてもうちのマスターじゃ相手にならないわね。
「うーん…ちょっと厳しいかな…」
良太郎が落ちてたカンを拾いながら言った。丁度近くにゴミ箱があった。
横着をしたのか知らないが良太郎はそのカンをゴミ箱に投げて外した。外したカンは大きく空を舞うと目の前を歩いていた不良っぽい学生に当たった。ついでに中身が残ってたのかそれも彼にぶちまいた。まるでスロー再生されたみたいでボクたちも気付かなかった。
「んだコラッ!!」
勿論怒ったそいつはボクと良太郎に向かってきた。良太郎はまだ事態が飲み込めてないのか呆けてるけどそれどころじゃない。
「逃げるよ良太郎!」
ボクは良太郎の腕を引くと反対方向に走った。
まったくこいつと関わってるとボクまで不幸になる…!

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