仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜(あいじさん作) - 25 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜番外編
緑川あすかの冒険


雪が降ってきた。
まず、手に冷たいモノがチロリ。
次に白いモノがチロリと落ちてくる。
…雪か…。
クリスマスだもん。
当然だよね…
ボクは少ししんみりとした気分になって、スケッチブックに顔をうずめた。
まったく…世の中やってらんないわ…。

ボクの名前は緑川あすか。こんな口調だけどれっきとした女のコ
十四歳、世間で言えば中学生だけど学校には行ってない…というより、行く暇がない。
三年…お父さんがいなくなって…お母さんが借金を作って…マスターのところに来るまで色々あった。
今のところお母さんもどうにか持ち直したけど、やっぱり心配。
(なにより、お金がないんだけどね)
将来の夢は絵描きか漫画家…話題性も含めて若いうちにデビューしたい。リミットは高校卒業ぐらいかな。
路上で絵を描いてるのも修行の一環。これでお金をもらってる、それだけの自信はある。

「うわ…寒ッ!」
ボケッとしてたら雪が積もってきた。薄着(着るものがない)のボクにこの環境はちょっと辛い。
「仕方ない…ちょっと早いけど店じまいしようかな」
ボクは立ち上がりビニールシートを片付け、今日の売り上げをしまった。
その時、妙に力の抜けた声が聞こえたと思ったらその声が悲鳴に変わった。
嫌な予感と同時にボクは飛び退けた。
案の定…なんて言うと変だけど、自転車が猛スピードでぶつかってきた。自転車はそのまま壁に激突してその持ち主ごと地面に倒れた。
「ゴメン…ね…」
自転車に押し潰された持ち主が謝る。
「……」
ボクは呆れて声もでなかった。まったく…運が悪いにも程があるわよ…。
自転車の持ち主…名前は野上良太郎。
ボクの知り合いで多分世界一運の悪い高校生だと思う。


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