仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜(あいじさん作) - 20 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜

遺産?

一文字隼人の姿…
それは猛の異形に他ならなかった。
ショッカーは本郷猛を抹殺するために全く同じ存在を造った。
同じプロテクター
同じマスク
同じベルト
だがその身から溢れる狂気は猛のソレを遥かに凌駕している。
「死ねぇ!本郷猛!」
隼人の拳が空を舞い、猛に迫る。猛は身を翻し、構えた。
「…変身!」
猛のベルトが出現し、大量の風が流れこむ。そのエネルギーがプロテクターに変換され、猛の顔をマスクが覆った。
「仮面…ライダー」
「仮面ライダー…か正義のヒーローにでもなったつもりか?もう人間ですらない男が」
「黙れ、俺はお前達を…ショッカーを許さない!それが俺が人間である証拠だ!」
猛と隼人の拳が激突する。その衝撃は二人を突き抜け、その体を吹き飛ばした。
「トオォ!」
怒号とともに数多の拳が放たれる。猛が本能のまま放った拳だ。
だが、その拳は隼人まで届かない。彼は猛の腕を絡めとり、そのボディに拳を叩き込んだ。
「ぐぅあ…!」
のけぞる猛へ隼人は攻撃の手を緩めない。的確に急所を狙い、その大砲のような一撃を叩き込んでいく。
「俺は貴様を殺す為にショッカーから特別な調整を受けている。貴様のように身についた能力を闇雲に使うだけでは俺を倒すことは出来ない!」
猛は隼人の拳を弾くと高く飛び上がった。
「逃がすか!」
隼人もすかさず飛び上がり、猛の姿を探す。
「俺は…こんな体になりたくなかった…強い体なんていらない…優秀な頭脳もいらない…ただ…一人の人間として生きたかった…」
「弱者の考えだ…」
隼人は動きを止め、猛を睨んだ。
「俺の拳が赤いのは…俺が仲間を殺し、その血をすすったからだ。その時…俺は人間を棄て、悪魔になった…人を超越した存在に!」
「違う…」
猛が首を振る。
「お前は俺と同じ人間だ」
「黙れ。俺もお前も、人間ではない!ただのバケモノだ。スパイダーやスコーピオンと変わらない、醜いバケモノなんだよ!」

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