仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜(あいじさん作) - 19 | ケステーズ - 二次小説・SS投稿

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仮面ライダー〜THE MASKED RIDER〜

遺産?

普通はもっと警戒しただろう。
奇妙な言動もそうだが全身の返り血といい、借金取りが追いかけてこないことといい…普段のあすかならば適当にはぐらかし逃げている筈だった。
しかしあすかはそれをしなかった。
幼いうちから客商売している者の勘が彼を信じたのだ。
「ただいま〜」
明るい声とともに喫茶店「Amigo」のドアが開かれた。
立花藤兵衛はやれやれと肩を落とすと吹き終わったカップをそっと棚に戻した。
「お帰り〜今日は早いね」
あすかは立花に目も繰れず、キョロキョロと店内を見回し、溜め息をついた。
「ねぇ…猛来なかった?」
「いや…さっきまでいたんだけどね…急に用事があるとかってでてったけど…」
「そっかぁ…」
あすかは外に出て隼人を呼んだ。
しかしそこに隼人の姿はなかった。
「あれ…?」
「何だい…誰か待たしてんのかい?」
「その筈なんだ…けど…」
あすかはポリポリと頭を掻いた。


「初めまして…だね。本郷猛…何で俺が…ショッカーの刺客が来るってわかったの?」
「さあ…改造人間の勘とでも言うしかないな…」
本郷猛が微笑む。
二人の間に風が吹いた。
熱く…熱く…そして死の匂いがした。
「俺は一文字隼人…お前を抹殺するために造られた改造人間だ」
隼人は不敵な笑みを浮かべた。
「何故だ…何故お前はショッカーに従う!?お前は人間としての尊厳を忘れたのか!」
「違うね…俺は別にショッカーの為に戦うわけじゃない…お前を殺す…お前を殺して…俺が唯一の存在になる…その為に…俺は!」
隼人が身構える。彼の腰に猛と同じベルトが出現し、そこに風が吹き込んでいく。
「変身!」
猛と同じプロテクター…そしてあの異形のマスクが隼人の顔を覆い尽くした。
猛と同じ異形の姿…だがその拳が赤く染まっていた。

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