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ゼロと双剣の使い魔 50
三人は一斉にドアを振り向いた、その時・・・。
バコーン!!!
衝撃とともに屋根が吹っ飛んだ。
そこに立っていたのは学園に現れた巨大なゴーレムだった。
「ゴーレム!」
キュルケが叫ぶ。
ロイドは真っ先に反応し双剣を抜きゴーレムに走る。
「おうおう!やっと出番かよ相棒!って、こりゃまたデケェ奴が相手だな!」
タバサもロイドとほぼ同時に反応し、呪文を唱えた。
巨大な竜巻が舞い上がり、ゴーレムにぶつかっていく。
しかしゴーレムにこれと言ったダメージは見当たらない。
キュルケが胸に刺した杖を引き抜き呪文を唱える。
杖から炎が伸び、ゴーレムを炎に包んだ。
しかし、炎に包まれてもびくともしない。
ゴーレムのもとにたどり着いたロイドは片足を双剣で切りつける。
すると、その脚は両断され今までびくともしなかったゴーレムが傾いた。
(よし!)
しかし、倒れる寸前に切られた脚が再生し体制を保った。
「も、元に戻った!?」
「そのゴーレムは少し破壊してもすぐに元に戻る。一気に破壊しないとだめ」
「チッ!」
そのタバサの言葉に舌打ちをし、一度ゴーレムから距離を取る。
「やっぱり無理よ!」
「退却」
キュルケとタバサは一目散に逃げ出し始めた。
ロイドも走り出すがルイズがいないことに気がつきあたりを探しす。
するとルイズはゴーレムの背後に立っていた。
ゴーレムに杖を振りかざすと巨大なゴーレムの表面でルイズの魔法がはじけた。
しかし、案の定ゴーレムにはなんのダメージもない。
「逃げろ!ルイズ!」
「嫌よ!今度こそ私があいつを捕まえるのよ!」
ロイドの言うことをきかず魔法を放つため杖を構える。
「いいから早く逃げるんだ!俺が何とかするから!」
「嫌よ!前だってそうだった。前にフーケが現れた時もネギ達に任せっきりで何もできなかった。今度こそは私がこいつを捕まえてやるのよ!それに、私は貴族なのよ!魔法が使えるから貴族なんじゃない、敵に後ろを見せないものを貴族というのよ!」