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虚無と無限の剣製者10
目覚めて最初に見えたものは、見慣れない天井。
それも当然。ここはルイズの部屋だ。
何故こんなところにいるのかと言えば、ルイズに
『私の使い魔なんだから同じ部屋は当然』
と言われたからだ。
最初は断っていたのだが、『使い魔は主人を守るためのものだから』
と力説されてしまい、しぶしぶ従うしかなかった。
故に、ルイズの部屋にいる訳だ。
ちなみに、ルイズに聞いたところ、使い魔召喚で呼び出されたものを元居たところに還す術式は存在しないらしい。
だったら、もう一度使い魔召喚の術式をかけたらどうかな、ルイズに提案したところ
『サモン・サーバントを再び使うにはね…。使い魔が死ななくちゃいけないの…。死んで試してみる?』
などと言われた。ごめんこうむる。
起き上がり、左手に刻まれたルーン文字を見つめる。ルイズの言葉を思い出す。『それは、私の使い魔ですっていう証みたいなものね』
解析の魔術で調べてみたところ、コレを通してルイズとパスが繋がってことが解った。
更には自分の魔術回路と直結していて、何らかのきっかけによって作動する能力があるようだ。詳細は不明。
今のところ投影などの、魔術の使用には問題ないと思うが、そのうち実戦に出てみて、『この身体』の性能と共に、調べる必要がありそうだ。
そして、目の前にはルイズの下着がある。昨晩、ルイズがよこしたものだ。
『明日になったら、洗っといて』
何故?と聞いたところ
『あんたは私の使い魔。洗濯、掃除、雑用、当然でしょ』などと言われた。
まぁ、寝床を用意してもらってるから、文句は言えない(ただし床。毛布はくれたが)
「さーて、行ってみますか」
寝ているルイズを起こさないように部屋を出る事にする。