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ヒグラシのなく頃に(消滅編其の八十四)
「・・でっ?どこから聞いてたんですか?」
やっと少し落ち着きを取り戻したでも、体のほてりは全く取れない・・
「くくっ、ノアサ無理しなくてもさっきの喋り方でいいんですのよ・・」
「どこから聞いてたんです!」
語調を強めてみるものの・・完全に照れ隠しだという事がもろわかりだ・・完全に周りは
薄ら笑いを浮かべている・・
「笑うな!」
「アサ公!気にせんでええ!ワイはお前がその喋りになったとしても万事OKや!ってかむしろ喋れ!」
「アンタは、黙っててください!」
「ほらほら、ケンカはいけませんよ、ノアサ君も落ち着いて・・ねぇ」
そういって手を触る監督・・指で何度もプニップニっと・・っておい、
「いやぁ、圭一君は肌のきめが細かいけど、ノアサ君はまたプニプニっと弾力がありますねぇ」
「プニプニなのですよ・・プニプニ」
そう言って梨花ちゃんも加わる・・ちょっと、ぼくに話をさせろ・・
「ノアサぁ、素直になりなって・・おじさんあの喋り方の方がいいなぁ、甘えてるみたいでぇ、確かなんて言ってたっけ?」
そう言うと沙都子ちゃんが物まねをする
「へへっ、誉めて誉めて!っ、言ってましたわ・・くくっ、」
うう・・なんでこんなことに・・
「誉めてあげるのですよ、なでなで」
「まぁ、そうだよな、甘えたい日もあるよなぁ、ノアサ・・」
前原さん・・優しい声で追い込みますね・・・
「とにかく・・ぼくが聞きたいのはなぜに皆さんがここにいるのかということです・・」
少し語調を押さえた・・落ち着け・・冷静に・・
「みんな、ノアサのことが心配で来たのですよ」
「えっ?」
答えてくれたのは梨花ちゃんだった・・
「帰ったら、沙都子と梨花ちゃんから電話があってね、どうせろくなもん食べてなさそうだから、何かみんなで持ってこうって話になってね」
「あっ、」
確かにそうだ・・昨日こそエンジェルモートの残り物で何とかまかなってはみたものの・・
今日の分の食料は缶詰めも含めもう限界に達していた・・やばかったってことか・・・
「少しは感謝していただきたいものですわね」
でも・・ちょっと待て・・前原さん、魅音さん、沙都子ちゃん、梨花ちゃんはそれで納得できる・・・でも・・